砂漠のまっただ中に不時着した飛行士の前に現れた不思議な金髪の少年。少年の話から、彼の存在の神秘が次第に明らかに……生きる意味を問いかける永遠の名作
角川文庫 『星の王子さま』紹介文より 「星の王子さま」サン・テグジュペリ [角川文庫(海外)] – KADOKAWA
作品の概要
■タイトル:星の王子さま(原題:Le Petit Prince)
■初版:1943年(英語版)※日本語訳は1953年
■著者:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
■出版社:日本語訳は複数社より発売(岩波書店、新潮社、角川文庫、講談社、、、等)
星の王子さまについて
1943年、初版の英語版が出版されて以降、200以上の言語で翻訳されており、世界で2番目に売れている書籍と言われている作品(1位は聖書)。映像化や舞台化も多数されており、今なお世界中で愛される名作。
「大切なものは、目に見えない」
作品は一見、子供に向けた内容かのように思われるが、多くの場面で命や愛、仕事などといった人生の根幹に関わる部分の考え方について触れており、生きていく上での指針の一つとなりうる内容が描かれている。
上記を始めとした印象的な言葉も随所に見られるほか、作者自身が描いたイラストも多く挿入されているため、幅広い年代に親しまれている。
あらすじ
飛行機の故障によりサハラ砂漠に不時着した「ぼく」は1人の少年と出会う。
少年は地球とは別の星から来たのだと言う。旅をした様々な星でのできごと、地球にたどり着き「ぼく」と出会うまでに過ごした日々のことを語り出す。
少年の住む星でのできごと、様々な星で出会った人々、そして地球でできた友達のこと。二人はサハラ砂漠の中、沢山話し合った。
やがて、飛行機は直り、少年も自分の星に帰らなければならぬ時が訪れる。
友達になった二人に、別れの時が訪れる。
作品の見どころ
少年の言葉
少年は旅の中で何度も出会いと別れを経験しました。旅を通じて喜びや悲しみ、誰かを慈しむ気持ち、その人にとって本当に大切なもの、そういった多くのことに気がつくこととなります。
それは、誰もが感じたことのある当たり前の感情のことなのかもしれない。しかしそういった言葉を改めて前にすると、自分自身がいつの間にどこかへ置いてきてしまった気持ちがあったということを思い出すのかもしれません。
何度でも読み返したくなる作品
本作は和訳版でも200ページ程度とやや短めの小説です。また、イラストも多く使われていることから読了に要する時間はさほど長くありません。そのため、ふとしたとき気軽に手に取ることができます。そして、読み終える度に「自分自身にとって大切なものは何であったか」を確かめることとなります。何か大きな悩みを抱えていたり、気分が晴れなかったり、あるいは本当に何気ない瞬間に、この本を読みたくなるのです。
最後に
いかがだったでしょうか。本記事をきっかけに、この本に興味を抱いていただけたのならとても嬉しく思います。
書店でも、電子でも、図書館でも、朗読劇や舞台などでも、色々なところで触れることのできる作品であるため、ぜひどこかで手に取って見てください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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